イラストレーター・グラフィックデザイナー 齋藤州一

最終回 個展報告とこれからについて

制作物と今後のテーマ、コラムを通して

Part.6of 6

「もっと自分を知ってほしい」「もっと作品を見てほしい」
クリエイターたちが抱くそんな思いを、自らの言葉で自由に発信してもらう場。
それが、連載企画“クリエイターズノート”です。

イラストレーター・グラフィックデザイナーである齋藤州一さんによるクリエイターズノート。
最終回となる今回紹介してくれたのは、盛況のうちに終了した個展「ばけものづくし」の模様と、イラストレーターとしての今後の取り組み。そして最後に、全6回のコラム執筆を終えて感じたことを綴ってもらいました。

個展が終了して

前回のコラムで告知した個展「ばけものづくし」が先日無事に終了しました。
改めてですが、2017年10月19日(木)~30日(月)に東京・高円寺にあるca*n*ow FORESTという雑貨店の一角のギャラリースペースを借りて個展を開催しました。

展示風景

展示風景

まず浮かぶ率直な個展の感想は「雨ー!」です(苦笑)。というのも、個展を開催していた期間中に雨が続き、12日間(実際には休業日を2日挟んだので10日間)の期間中に週末に2週連続で台風が来るという10月としては異例の事態が起き、雨に悩まされた個展だったからです。

せっかくの個展で大変残念ではあったのですが、それでも多くの方にお越しいただきました。期間中は時間が許す限り毎日在廊しました。よく会うメンバーや久しぶりに会う友人、お世話になっている取引先の方々にお越しいただき嬉しかったのですが、それ以外にもSNSをご覧になって来られたり、口伝えで「面白そうだったから来た」という方々もいらっしゃって、興味を持っていただけたことが本当に嬉しかったです。

展示風景

展示をしたのは小作品30点、比較的大きめの作品6点。一般のギャラリーと比べてそこまで広いスペースとはいえないのですが、そのスペースを最大限に生かして展示することができたんじゃないかなあと思います。

そして今回は雑貨店での開催だったので、絵の展示だけでなくグッズ制作にも力を入れました。ポストカードはもちろんのこと、ダイカットのステッカーやTシャツ、キャンバストートバッグも制作しました。

グッズの販売も

ステッカーの一部

ステッカーの一部

特にTシャツとトートバッグは自宅でシルクスクリーンを使って手刷りした力作です。多少のかすれやムラはあったものの、それも「味」ということで販売しました(笑)。

Tシャツとトートバッグは全て自宅で手刷り

オリジナルTシャツとトートバッグ

それと、今回展示した絵の中に出てくる鬼の等身大(?)パネルも作りました。来たお客さんに楽しんでもらいたいのと、最近写真をシェアするのが流行っているので、記念撮影&シェアしてもらってちょっとでも宣伝になれば良いなと(笑)。それを抜きにしても自分のキャラクターが自分と同じくらいの目線で見られるのって面白いですよね。これからもちょくちょく作っていきたいです。完全に自己満足ですけどね(笑)。

鬼の等身大パネル

鬼の等身大パネルと作品

また、嬉しいことに以前からお世話になっているスマートフォンケースの制作会社さんから、「これまでWebにアップしていた妖怪の絵をスマホケースにしませんか」というお話があり、「ばけものづくし」ケースをたくさん作ってもらいました。その一部を個展でも販売したのですが、それらのケースはminneなどで販売中です。もしよろしければぜひご覧ください。

minne
URL:https://minne.com/category/saleonly?utf8=✓&input_method=typing&q=ばけものづくし&commit=検索

ca*n*ow FORESTさんの雑貨とともに

ca*n*ow FORESTさんの入り口前看板

実はca*n*ow FORESTさん、私の展示を最後に高円寺での営業を終了し、お隣駅の阿佐ヶ谷へ移転することになっていたんです。高円寺での営業は10年目ということで、節目の大事な年だったんですよね。そんな時期に図らずも最後の展示を飾ることができたのは、本当に光栄なことでした。2018年1月に移転オープン予定とのことなので私も楽しみです。ぜひ皆さんもca*n*ow FORESTさんの動きをチェックしてみてくださいね。引き続き私のグッズも置いてもらう予定です。

ca*n*ow FOREST
URL:http://ca-n-ow.com

これからのこと

さて、個展も無事に終わったので、これからについて書いていきたいと思います。とりあえず決まっていることとしては、仲間内で企画した展覧会。2018年2月に開催予定です。個展ではお客さんに「これからは妖怪を描くんですか?」という質問をされたのですが、妖怪というテーマは「自分が好きなものを描いて、自分自身が楽しいだけの展覧会をしたい」というのが元だったので、来年の展示ではもっとテーマを広げて、より仕事に繋げられるようなイラストレーションを描きたいと思っています。

個展「ばけものづくし」出展作品

個展「ばけものづくし」出展作品

具体的なテーマとしては、コラムの第3回でご紹介した『約束』(河出書房新社)の装画のようなダークな世界観が面白いと感じたので、サスペンスやミステリー、ダークファンタジー、ホラーものなどに使ってもらえるようなイラストレーションを描いてみたいですね。あるいは真逆の色鮮やかでポップでちょっとシュールなものも描いてみたいです。

いずれにしてもイラストレーターの仕事は依頼されて初めて成り立つものなので、どんな依頼にもしっかりと応えられるようにしていくのが第一。その上で展覧会やWebなどで自分のカラーややってみたいことを伝え続けて、それをどんどん更新していきたいと思います。今の時代、発信の場はたくさんありますからね。ただ、たくさんある分、情報に埋もれないようにその場を見極めて動けるバランス感覚を持てるようになりたいです。

もう一つの生業であるデザインについても同様に、今後も時代感覚をしっかり持って誠実に取り組んでいきたいと思います。

最後に

約半年にわたって続けてきたこのコラムも、今回で最終回です。拙い文章ではありましたが、少しでも私のパーソナリティーを知っていただき、興味を持っていただけたら幸いです。

私もコラムを書くことで、自分自身のことを振り返ることができましたし、何となくぼんやりと思っていたことが明確化し、考えの整理ができたので、自分にとってもとても良い機会でした。

これからもWebサイトやSNSなどで活動の状況を載せていきますので、ぜひともチェックやフォローをよろしくお願いいたします。これまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

    UPDATE:
    クリエイターズノート
    イラストレーター・グラフィックデザイナー
    齋藤州一

    齋藤 州一 Shuichi Saito

    齋藤州一(さいとう・しゅういち)
    グラフィックデザイナー/イラストレーター。
    1980年生まれ。出版社のインハウスデザイナーを経て2013年フリーに。グラフィックデザイン・イラストレーションなど、グラフィック表現の分野で制作活動を行う。
    著書『動物と植物の素材集』(インプレス)。
    sososo graphics代表。