広告電通賞

「クリオ賞」「One Show」「カンヌライオンズ」の世界3大広告賞から、「○○村広告賞まで、日々たくさんの広告賞が開催されています。
ここでは、70年の歴史がある「広告電通賞」と、その主要受賞作についてご紹介いたします。
概要
電通が主催する広告賞で1947年に創設されました。
特色は「広告主のための広告賞」で、日本で最も歴史ある総合広告賞です。
部門賞も含め、8種目28部門は、世界最高峰の広告賞「クリオ賞」の12種目には及びませんが、幅広い領域を網羅しております。
内訳は「クリエーティブ」が6種目24部門。「プランニング」が2種目4部門で、広告主・媒体社・クリエーター・有識者ら約500名で、部門賞と総合広告電通賞が選出されます。
選考は投票制で、「部門最優秀賞」を選出後、再投票で「総合広告電通賞」を決定します。
グランプリに相当する「総合広告電通賞」は賞金200万円で、8種目28部門で総合的に評価された広告主に贈られるもので、2015年度分(2016年審査)は大塚製薬が受賞しました。
大塚製薬の「総合広告電通賞」受賞は初で、3部門での受賞が評価されました。
- テレビ広告電通賞 カロリーメイト(見せてやれ、底力) 商品部門Ⅰ
- テレビ広告シリーズ部門最優秀賞 ポカリスエット(ポカリのまなきゃ.夏の親子/冬の乾燥/乾燥に注意)
- OOHメディア 屋外メディア部門最優秀賞 カロリーメイト(見せてやれ、底力)
評価の視点
- ターゲットのこころを動かす力があるか
- 広告主の戦略が伝わるか
- チャレンジが感じられるか
賞金内訳
- 総合広告電通賞 200万円
- 部門賞1位の「最優秀賞」 30万円
- 部門賞2位の「優秀賞」 20万円
- 特別賞 100万円
- 地区広告賞 20万円
- 準地区広告賞 10万円
特別賞は、最終正副委員会で推薦が合った場合に審議されます。
種目・部門
新聞広告(6部門)/雑誌広告(3部門)/ラジオ広告(3部門)/テレビ広告(6部門)/OOHメディア広告(4部門)/デジタルメディア広告(2部門)/アクティベーション・プランニング(3部門)/イノベーティブアプローチ(1部門)
応募条件
応募者は広告主
応募期間
2016年度分は終了 (募集期間2017.3.1 9:00〜2017.4.3 17:00)
選考〜贈賞
4月 地区予選会で予選通過作品を選出
名古屋・九州・北海道の地区広告賞・準地区広告賞候補作品はここで決定
5月 東京で最終選考会
7月 東京で贈賞式
では、8種目の「新聞広告」「雑誌広告」「ラジオ広告」「テレビ広告」「OOHメディア広告」「デジタルメディア広告」「アクティベーション・プランニング」「イノベーティブアプローチ」についてご紹介いたします。
新聞広告
日本新聞協会加盟の会員社が発行している発行部数10万部以上の新聞に掲載された作品で、年度内の掲載広告が審査対象になります。
部門内訳
クリエーティブ 6部門に贈賞
A | 商品部門 | 形のある商品 |
B | サービス・文化部門 | 形のない商品 |
C | 企業・公共部門Ⅰ 15段以下 |
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D | 企業・公共部門Ⅱ 15段超 |
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E | シリーズ部門 | 年度内のシリーズ広告 |
F | 新聞企画部門 | 新聞広告の新たな可能性に挑戦した作品 |
評価視点
- 最後まで読みたいと思わせるか
- 「新聞企画部門」では、新聞メディアの新たな可能性を探っているか
審査(選考委員)
【地区:東京】
選考委員長:生野 徹(東京ガス) 広報部 メディア室長
合計:88/広告主:67/媒体社:11/制作関係:5/業界団体:-/有識者:5
【地区:大阪】
選考委員長:大家 直良(シャープ) 総合プロモーション部
合計:37/広告主:23/媒体社:7/制作関係:3/業界団体:-/有識者:4
【地区:名古屋】
選考委員長:井戸 義郎(中日新聞社)
合計:32/広告主:22/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:九州】
選考委員長:重藤 健士(西日本シティ銀行)
合計:23/広告主:13/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:北海道】
選考委員長:吉田 和夫(大学教授)
合計:23/広告主:11/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:1/有識者:2
各地区で「地区選考会」を実施し、予選通過作品を選出後、東京で「最終選考会」を実施。得票数第1位が「部門最優秀賞候補作品」、第2 位が「部門優秀賞候補作品」
雑誌広告
日本雑誌広告協会の会員社が発行している雑誌掲載された作品で、年度内に掲載された純広告が、審査対象になります。
部門内訳
クリエーティブ 3部門に贈賞
A | 第1部門 | 2ページ見開き以下の雑誌広告(純広告のみ) |
B | 第2部門 | 2ページを超えるマルチプル広告/シリーズ広告(純広告のみ) |
C | 雑誌企画部門 | 雑誌広告の新たな可能性に挑戦した作品 広告主が主体となった企画に限る(純広告を含まなくても可)2ページを超えるマルチプル広告/シリーズ広告(純広告のみ) |
評価視点
- 読者との親和性が高い作品か。
- 雑誌メディアの新たな可能性を探っているか(雑誌企画部門)
審査(選考委員)
【地区:東京】
選考委員長:幼方 聡子(東レ)宣伝室長
合計:67/広告主:49/媒体社:10/制作関係:4/業界団体:-/有識者:4
【地区:大阪】
選考委員長:-
合計:-/広告主:-/媒体社:-/制作関係:-/業界団体:-/有識者:-
【地区:名古屋】
選考委員長:井戸 義郎(中日新聞社)
合計:32/広告主:22/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:九州】
選考委員長:重藤 健士(西日本シティ銀行)
合計:23/広告主:13/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:北海道】
選考委員長:吉田 和夫(大学教授)
合計:23/広告主:11/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:1/有識者:2
各地区で「地区選考会」を実施し、予選通過作品を選出後、東京で「最終選考会」を実施。得票数第1位が「部門最優秀賞候補作品」、第2 位が「部門優秀賞候補作品」
ラジオ広告
日本民間放送連盟加盟の放送局で放送された広告で、年度内に放映された作品が審査対象になります(日本国内で放送された作品)
部門内訳
クリエーティブ 3部門に贈賞
A | 第1部門 (~20秒) |
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B | 第2部門 (21秒~120秒) |
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C | シリーズ部門 |
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評価視点
リスナーの想像力をかきたてるか
審査(選考委員)
【地区:東京】
選考委員長:入倉 昇(第一三共ヘルスケア)マーケティング部
合計:30/広告主:21/媒体社:5/制作関係:1/業界団体:-/有識者:3
【地区:大阪】
選考委員長:嶋田 一治(ロート製薬)マーケティング本部 副本部長
合計:23/広告主:15/媒体社:7/制作関係:1/業界団体:-/有識者:-
【地区:名古屋】
選考委員長:井戸 義郎(中日新聞社)
合計:32/広告主:22/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:九州】
選考委員長:重藤 健士(西日本シティ銀行)
合計:23/広告主:13/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:北海道】
選考委員長:吉田 和夫(大学教授)
合計:23/広告主:11/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:1/有識者:2
各地区で「地区選考会」を実施し、予選通過作品を選出後、東京で「最終選考会」を実施。得票数第1位が「部門最優秀賞候補作品」、第2 位が「部門優秀賞候補作品」
テレビ広告
日本民間放送連盟加盟の放送局で放送された広告で、年度内に放映された作品が審査対象になります(日本国内で放送された作品)
部門内訳
クリエーティブ 6部門に贈賞
A | 商品部門Ⅰ |
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B | 商品部門Ⅱ |
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C | サービス・文化部門 |
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D | 企業・公共部門 |
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E | スポット部門 |
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F | シリーズ部門 |
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評価視点
- 視聴者を惹きつけて積極的に見たいと思わせるか
- 表現とブランドが強く結びついて視聴者に残るか
審査(選考委員)
【地区:東京】
選考委員長:久保田 和昌(サン・アド)代表取締役会長
合計:98/広告主:81/媒体社:6/制作関係:4/業界団体:1/有識者:4
【地区:大阪】
選考委員長:楳谷 秀喜(パナソニック)コンシューマーマーケティング
合計:34/広告主:26/媒体社:7/制作関係:1/業界団体:-/有識者:-
【地区:名古屋】
選考委員長:井戸 義郎(中日新聞社)
合計:32/広告主:22/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:九州】
選考委員長:重藤 健士(西日本シティ銀行)
合計:23/広告主:13/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:北海道】
選考委員長:吉田 和夫(大学教授)
合計:23/広告主:11/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:1/有識者:2
各地区で「地区選考会」を実施し、予選通過作品を選出後、東京で「最終選考会」を実施。得票数第1位が「部門最優秀賞候補作品」、第2 位が「部門優秀賞候補作品」
OOHメディア広告
日本アドバタイザーズ協会会員社が実施した作品で、年度内に日本国内で掲出・放映されたODHメディア広告が、審査対象になります。
部門内訳
クリエーティブ 4部門に贈賞
A | ポスター部門Ⅰ |
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B | ポスター部門Ⅱ |
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C | 屋外メディア部門 | ボード、街頭・店舗等の屋外メディア掲出作品 |
D | サイネージ部門 |
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評価視点
- 立ち止まらせるだけの強さがあるか
- シェアしたくなる訴求力があるか(屋外メディア部門)
- 掲出した媒体の特性を活かしているか(サイネージ部門)
審査(選考委員)
【地区:東京】
選考委員長:中森 陽三(アートディレクター)(中森デザイン事務所)
合計:50/広告主:39/媒体社:1/制作関係:7/業界団体:-/有識者:3
【地区:大阪】
選考委員長:西森 靖記(パナソニック)宣伝・広報部 部長
合計:21/広告主:14/媒体社:-/制作関係:4/業界団体:1/有識者:2
【地区:名古屋】
選考委員長:井戸 義郎(中日新聞社)
合計:32/広告主:22/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:九州】
選考委員長:重藤 健士(西日本シティ銀行)
合計:23/広告主:13/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:北海道】
選考委員長:吉田 和夫(大学教授)
合計:23/広告主:11/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:1/有識者:2
各地区で「地区選考会」を実施し、予選通過作品を選出後、東京で「最終選考会」を実施。得票数第1位が「部門最優秀賞候補作品」、第2 位が「部門優秀賞候補作品」
デジタルメディア広告
日本アドバタイザーズ協会会員社が公開した作品で、年度内に日本国内で公開されたデジタルメディア広告が、審査対象になります。
部門内訳
クリエーティブ 4部門に贈賞
A | ブラウザー部門 | デジタルデバイス上に展開された広告(スマホ利用を前提とした作品も可)(企業サイト・ブランドサイト・バナー広告も含む) |
B | Web ムービー部門 |
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評価視点
- デジタルメディア独自の技術や特性を理解し、有効に活用できているか
- インサイトに基づいた、顧客にとって価値のある体験を提供できているか
- 閲覧者を途中離脱させず、最後まで再生させる力を持っているか
審査(選考委員)
【地区:東京】
選考委員長:石井 龍夫(花王)デジタルマーケティングセンター
合計:27/広告主:21/媒体社:-/制作関係:4/業界団体:-/有識者:2
アクティベーション・プランニング
日本プロモーショナル・マーケティング協会、日本アドバタイザーズ協会会員社、日本通信販売協会のいずれかの加盟社が、年度内に実施したアクティベーション施策が、審査対象になります
部門内訳
プランニング 3部門に贈賞
A | ブランド部門 | ブランディングや企業コミュニケーションを目的とした施策 |
B | セールス部門 | 明確に設定されたマーケティング目標の達成を目的とした施策 |
C | インバウンド部門 |
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評価視点
- ターゲットをアクティベート(行動)させる仕組みがあるか
- 課題解決に向けてのプランニングが適切であったか
- 広告主が狙ったRESULTに到達しているか
審査(選考委員)
【地区:東京】
選考委員長:亀井 昭宏 早稲田大学 名誉教授
合計:48/広告主:26/媒体社:1/制作関係:12/業界団体:1/有識者:8
【地区:大阪】
選考委員長:大用 和宏(ミズノ) 広報宣伝部 部長
合計:24/広告主:16/媒体社:-/制作関係:7/業界団体:-/有識者:1
【地区:名古屋】
選考委員長:井戸 義郎(中日新聞社)
合計:32/広告主:22/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:九州】
選考委員長:重藤 健士(西日本シティ銀行)
合計:23/広告主:13/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:-/有識者:1
【地区:北海道】
選考委員長:吉田 和夫(大学教授)
合計:23/広告主:11/媒体社:9/制作関係:-/業界団体:1/有識者:2
各地区で「地区選考会」を実施し、予選通過作品を選出後、東京で「最終選考会」を実施。得票数第1位が「部門最優秀賞候補作品」、第2 位が「部門優秀賞候補作品」
イノベーティブ・アプローチ
【プランニング】【1部門】に贈賞
一般の人々からの情報発信の方が圧倒的に多くなり、メディア環境が大きく変化してきたことで、新しい広告の姿を見つける時代に突入しました。
そこで、「イノベーティブ」を冠する種目として、第69回(2016年度)に創設された最も新しい種目です。
選考対象
日本アドバタイザーズ協会会員社が年度内に実施した施策で、国内外で実施された広告キャンペーン等が審査対象になります。
施策に含まれる個別の広告(テレビ・新聞・デジタルメディア広告など)は、それぞれ該当する種目にも同時応募が可能ですが、「アクティベーション・プランニング」とのかけもちはできません。
選考基準
従来のメディアの使い方に頼らない、新しいアプローチか未来の視点をもち、未来に向けた種まきといえるような、勇気ある施策か
審査(選考委員)
【地区:東京】
選考委員長:朴 正義(バスキュール)代表取締役
合計:32/広告主:24/媒体社:2/制作関係:4/業界団体:-/有識者:2
第69回広告電通賞 受賞作品紹介
広告電通賞 総合広告電通賞
大塚製薬株式会社 カロリーメイト「見せてやれ、底力。」篇
女子高生の受験をテーマに、高校生活を6,328枚もの黒板アートのアニメーションと、合唱コーラスやストリングスのアレンジが葛藤と悩みの多い思春期を切なく表現しています。
黒板アートは黒板アーティストのれなれなさんを中心として34名の美大生により2,600時間以上かけて制作されました。5枚の黒板に黒板アートを一気に描き上げ、1コマずつ撮影しては消す、という作業を繰り返してつなぎ合わせたアニメーションは、紙では表現できない陰影のコントラストやチョークの掠れが独特の風合いを作り出し、そして「簡単に消えてしまう」という青春の儚さを表現しています。
CM挿入歌は岡村孝子さん「夢をあきらめないで(1987年)」を20歳のシンガーソングライターのAnly(アンリィ)さんがカバーしており新しさを感じますが、アラフィフ世代にも人気があるこの曲は、大人たちも自分がかつて高校生だった頃を投影して共感させる力があります。
総合広告電通賞の他にも同時受賞をしており、「テレビ」では広告電通賞と最優秀賞、「OOHメディア」では最優秀賞を獲得するなど、複数賞を受賞し全体的に優れたクリエイティブであると評価されました。
新聞広告電通賞(商品部門)
石屋製菓株式会社「白い恋人(新幹線に乗せてください。)」
「白い恋人」は1976年に北海道で生まれてから現在に至るまで多くの人に愛されている北海道土産のクッキーです。全国では「白い恋人」をオマージュした商品も数多く販売され、お土産界を牽引してきた存在であるといえるでしょう。
そんな「白い恋人」の今回のクリエイティブ「新幹線に乗せてください」は、中央に3枚の「白い恋人」で2016年に開通した新幹線をかたどっています。この余分なものを一切排除した余白を大きくとるテクニックは対象物に視線を集める効果があります。そして、「買ってほしい」という気持ちを「新幹線に乗せてください」という謙虚なキャッチコピーは、他の対象物を邪魔しないグレー背景に白抜き文字で描かれています。
このクリエイティブは全体的にシンプルですが非常に計算しつくされたスタイリッシュかつユーモアに富んだ作品に仕上げられています。
OOHメディア広告電通賞(ポスター部門II)
パナソニック株式会社「Technics SL-1200GAE(Technics SL-1200GAE)」
Technics SL-1200GAEはレコードのターンテーブルです。CDが普及して一時期レコードの需要は大幅に下がったものの、独特の風合いある音が若い世代にも受け入れられて、現在では渋谷など都市では専門レコード店が出店されるほど一部のマニアでブームとなっています。
そんななか37年もの間廃盤になることなく存在しつづけたTechnics SL-1200GAEは今も変わらないプロダクトデザインを誇っています。このクリエイティブでは、1979年と2016年の製品を並べて変わらぬプロダクトデザインをひと目で分かるように表現して「再び、世界がまわりだす。」というメッセージを打ち出しています。
デジタルメディア広告電通賞(Webムービー部門)
宮崎県小林市「移住販促PR(ンダモシタン小林)
デジタルメディア電通賞(Webムービー部門)を受賞した宮崎県小林市のPR」は、フランス出身の男性が宮崎県小林市に移住して発見した、小林市の自然の美しさとアンチテーゼを映像美とユーモアあるナレーションで解説するWebムービーとなっています。
地方活性化の施策としてPR動画をバズらせることが流行していますがこの動画も例外ではなく、「絶対に最低2回は見たくなる」仕掛け、Web動画特有の機能オン/オフの活用など、テレビでは表現できないYoutubeならではの施策が盛り込まれています。結末を書くのはネタバレとなりますので、気になる方はぜひ作品をご覧ください。
アクティベーション・プランニング電通賞(セールス部門)
松本りんご協会「ふじりんご(Dentapple)」
長野県松本山のりんごブランド「ふじ」の認知拡大と販売促進のための施策です。Dentapple(デンタプル)は歯(Dental)とりんご(apple)を組み合わせた造語で、歯ごたえのある「ふじりんご」をかじり、その写真をアプリで送信すると24時間以内に歯科衛生士が歯周病、虫歯、顎関節症の3つの観点から簡易診断をしてくれるというサービスです。
りんごの美味しさだけで勝負しようとすると多品種のりんごとの差別化が難しいため、別のアプローチで模索した結果、普通では考えにくい「りんご」と「歯科医」の組み合わせるという奇抜なアイデアが評価されました。
イノベーティブ・アプローチ電通賞Dentapple
六本木商店街振興組合「ROPPOMGI HALLOWEEN2015(ゴミを変身させるゴミ袋)」
「六本木の街中のゴミ袋を変身させる。」を合言葉に全国からボランティアを募集して六本木中のゴミを収集した施策です。この施策のポイントはゴミ袋にあります。このゴミ袋はゴミを入れて上を結ぶとハロウィンのかぼちゃランタンができるデザインに制作されています。それを全国ボランティアの皆さんが六本木中のゴミをかぼちゃランタンに変身させたのです。
ごみ収集というネガティブな作業を「楽しく」「置いてあってもかわいい」というポジティブなものに変換させたこのアイデアはまさに革新的なアイデアといえるでしょう。
テレビ商品部門I
サントリーホールディングス株式会社 BOSS「ヘッドライト・テールライト」
テレビ商品部門I はサントリーホールディングス株式会社 BOSS「ヘッドライト・テールライト」が受賞しました。BOSS「宇宙人ジョーンズ」シリーズは2006年にリリースされて以降、その時代のトピックスを取り上げてはシニカルでユーモアある社会風刺を発信し、これまでも数多くの広告賞を受賞してきました。
今回の受賞作品である「ヘッドライト・テールライト」は、日常的によくある人間関係の悩みや家族の問題を、3人のトラック運転手をモデルに問題を抱えながらも、前向きに懸命に生きていく姿が描かれています。CM挿入歌の中島みゆきさん「テールライト」は「途切れることなく連なる車のライトのように人生の旅はこれからも続いていく」というメッセージが込められているそうです。