広告賞カレンダー

日本雑誌広告賞

広告賞は星の数ほどあります。今回はその中から日本雑誌広告賞について、そのあらましや応募要項についてご紹介します。

概要

日本雑誌広告賞は経済産業省の後援のもと、昭和33年に創設されました。雑誌広告に関する作品の表彰を行うことによって、雑誌広告の質的向上を図り、社会生活情報の機能を高めることで、日本の産業や経済、社会、文化の発展に寄与することを目的としています。

昭和33年に創設されてから、昭和40年に票業規約が制定され、毎年部分的な改正が行われています。昭和50年には「通商産業大臣賞」が多色刷部門と単色刷部門に新設されました。平成3年からは「日本雑誌広告協会賞」が「経済産業大臣賞」に改正され、平成19年には第50回を記念して経済産業大臣賞受賞作品の制作者を「製作者賞」として表彰することに決まりました。
平成22年からは雑誌媒体を活かした広告手法を「タイアップ広告部門」として表彰することが決まり、平成26年には「広告賞運営委員会特別賞」が設けられています。

対象作品

月号表記で前年の7月1日以降、当該年の6月末日までの1年以内に会員社発行の雑誌に掲載された広告作品が対象です。
広告作品の応募部門は、表現手法の特性別に、第一部から第五部まで大きく5つの部門に分類されています。

第一部

第一部は、雑誌に掲載された純広告のことを指します。
6つの業種別分類が存在し、それぞれの業種ごとに賞の選定が行われます。
部門は以下の通りです。

食料・飲料・医薬品部門

雑誌に掲載された広告作品のうち、食料・飲料・医薬品にかかわるもの

コスメティック部門

雑誌に掲載された広告作品のうち、コスメティックにかかわるもの

ファッション・ジュエリー部門

雑誌に掲載された広告作品のうち、ファッション・ジュエリーにかかわるもの

家電・光学機器・自動車関連部門

雑誌に掲載された広告作品のうち、家電・光学機器・自動車関連にかかわるもの

生活・趣味・住宅・エネルギー関連部門

雑誌に掲載された広告作品のうち、生活・趣味・住宅・エネルギーにかかわるもの

金融・サービス・情報通信・その他部門

雑誌に掲載された広告作品のうち、金融・サービス・情報通信・その他にかかわるもの

第二部

第二部は、純広告を除いたタイアップ広告のことを指します。記事広告とも呼ばれるもので、企画性に富み、かつオリジナリティがあり、ページ内に提供広告主が明記されたものをいいます。
第一部と同様、6つの業種別分類が存在します。

第三部

第三部はシリーズ広告のことを指します。
広告主において、あらかじめシリーズ広告として一貫したテーマで企画、制作され、同一雑誌に継続して4回以上掲載されたものをいいます。

第四部

第四部は、マルチプル・特殊加工広告が対象となります。
マルチプル広告は同一雑誌に4ページ以上連係して掲載されたもの、特殊加工広告はポップアップ・サンプル付き広告・型抜き・特殊折広告のものをいいます。

第五部

第五部には小スペース広告が分類されています。
1ページ未満の広告作品、またシリーズ広告やマルチプル広告に当たる小スペース広告もこの部門での審査の対象になります。

提出作品点数

提出することのできる広告作品は1誌につき第一部各50点以内、第二部と第三部、第四部、第五部は各10点以内となっています。
また、一社につき総点数は500点以内です。

各賞の内容

各部門共通

  • 金賞(各1点:計15点)
  • 銀賞(各1点:計15点)

経済産業大臣賞

    第一部から第五部までの全ての広告作品の中から選ばれた最優秀広告作品1点に、経済産業大臣賞として賞状が贈られ、表彰されます。

総合賞

金賞を含む2点以上の広告賞を受賞し、当該年度内に雑誌広告活動に顕著な実績を示したと認められる広告主に対して表彰されます。

日本雑誌広告協会賞及び製作者賞

経済産業大臣賞及び総合賞受賞社に対し、賞状と賞金が贈られます。ただし、表彰者は10名までとなっています。

広告賞運営委員会特別賞

立体、多面的展開など、企画力が特に高いと判断された広告作品に、運営委員会の総意をもって賞状が贈られます。

第59回日本雑誌広告賞受賞作品

ここからは、第59回の受賞作品の中からピックアップして紹介していきます。

食品・飲料・医薬品部門 金賞
キューピー株式会社「キューピーマヨネーズ」

卵の黄身をイメージさせるような黄色の背景に、白い卵の殻をキューピーが割る様子を描くことで、「自分で割らなければ、チェックできません。」のコピーに説得力を与えています。
その結果として、材料をきちんと吟味して製品を作っていることをアピールすることに成功した作品となっています。

金融・サービス・情報通信・その他部門 金賞
エールフランス航空「Paris」

パリの代表的な建物である「エッフェル塔」を模したドレスを着た女性が印象的なこの作品は、パリに「最大で毎日4便」というより一層の好アクセスとなったことで、もっとパリを身近に感じてもらいたい、もっとパリに親しんでもらいたいという願いが感じられるものとなっています。

家電・光学機器・自動車関連部門 金賞
パナソニック株式会社「衣類スチーマー」

「部屋とシャツとスチーマー」というタイトルで始まるこの作品は、一人暮らしの男性の生活の中で、スチーマーをどのように使ったら良いのか?ということを、具体的なシチュエーションとともに、わかりやすく解説しています。
中でもパンをくわえながら着替えるといったシーンを挟むことで、慌ただしい朝の時間帯であっても、スチーマーが便利であることを表現しています。

シリーズ広告 金賞
(株)虎屋「季節の羊羹」

「夜の夢」などの4種類の羊羹をそれぞれの切り口で描くことで、長い間愛され続ける虎屋の羊羹の魅力を、見る人の心にまっすぐに届かせる作品となっています。

小スペース広告 金賞
エスビー食品株式会社「スパイス&ハーブ」

雑誌「ザ・テレビジョン」の番組欄の欄外にて、1週間の曜日ごとにスパイスやハーブにまつわる話を紹介している作品です。
最初の土曜日は「冬休みスペシャル」の始まりで、次の日曜日には定番のカレー粉と納豆とキムチとツナ缶との組み合わせから、トーストや丼やパスタのどれかのメニューへとつながるあみだクジが描かれています。月曜日には肉まんにつける辛子の選択、冬至である火曜日は、カボチャを使ったシチューにパセリを振りかけ、水曜日にはトマトソースパスタに欠かせないバジルとオレガノとペッパー、木曜日にはローズマリー、そして金曜日には想いが叶うと言われている「恋シチュー」の紹介をしています。
いつもの料理にスパイスとハーブをプラスすることで、深い味わいとともに、食事の楽しみが広がっていくことが伝わってきます。

食品・飲料・医薬品部門 銀賞
サントリービジネスエキスパート株式会社「クラフトセレクト」

イギリスのパブでおなじみの、ビールの一種である「エール」を、カラフルにポップに描いています。日本で一般的に親しまれているビールは「ラガー」タイプが中心であることから、「エール」という新たな味わいを、多くの人に楽しんで欲しいというメッセージが伝わってくる作品となっています。

生活・趣味・住宅・エネルギー関連部門 銀賞
株式会社パイロットコーポレーション「企業広告」

万年筆で書かれた「元気だせ」の文字によって、どんなにメールやSNSが浸透しても、手書きの文字にはその人の人柄や相手への思いやりなどが含まれることで、自然な温かみを感じさせることが表現されている作品となっています。

金融・サービス・情報通信・その他部門 銀賞
株式会社マスメディアン「しゅふクリ・ママクリ」

一個のりんごに描かれた繊細かつ力強い絵と、「妻はクリエイティビティを持て余しています」の言葉とのコントラストが、新たな扉への入り口を示唆しているかのように感じられる作品です。日常のふとしたことがきっかけで、人生が変わることを教えてくれるかのようにも思えます。

生活・趣味・住宅・エネルギー関連部門 銀賞
株式会社タカラトミー「Licca」

女の子なら一度は手にしたことがあるのではないか?と思われるほどに愛され続けているリカちゃん人形を、ドレスのようにペイントした女性の指と組み合わせることで、カラフルでキュートなリカちゃんの魅力を引き出しています。「子供だけじゃない、大人の女性のためのリカちゃんを」という言葉からは、子供の頃に仲良く遊んだリカちゃんの思い出を、大人になったリカちゃんとの思い出を新たに加えることで、人生を豊かなものにして欲しいというメッセージが伝わってきます。

シリーズ広告 銀賞
株式会社ホテルオークラ東京「ひと皿の物語」

旬の野菜や魚介類といった素材を、一瞬の美味しさを届けるために、思いやりを持って丁寧に扱っていることが伝わってくる作品です。「時代に合わせません」の言葉からは、頑固でありながらも時には柔軟に対応することで、オリジナリティを追求する姿勢が感じられます。

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