嵯峨倫寛×芽々木

フォトグラファー×人形作家【第1回】企画会議

異なる領域で活躍するクリエイターがコラボレーションしたとき、どのような作品ができ上がるのだろう――。
シリーズ「クリエイターコラボ企画」では、違ったジャンルのクリエイターがお互いの個性を刺激して、新たな作品をつくります。

今回コラボするのは写真家の嵯峨倫寛さんと、人形作家の芽々木さん。ジャンルも個性も異なるクリエイター同士が取り組んだ企画会議から作品制作、批評会までの模様を、全3回に分けてお届けします。

第1回は、作品の方向性を決定づける企画会議です。おふたりのプロフィールや作品づくりに対するこだわりを伺いつつ、ブレスト形式でアイデア出しを行いました。

単独インタビュー:嵯峨倫寛

写真の魅力は、想像の幅があること

――自己紹介をお願いします。
写真家の嵯峨といいます。広告媒体や雑誌での撮影をメインに仕事をしています。それと並行して自分の作品制作や展示も行っています。大学浪人中に写真を撮り始めて、入学後は写真部に所属して活動しました。卒業後はアルバム制作を中心とする会社でのカメラマンを経て、2013年の7月からフリーランスとして活動しています。作品は、ほとんどがスナップ写真ですね。

――代表的な作品を紹介してください。
現在、屋号にもしている『Hello Bright』という作品があります。出身が石巻なんですが、震災で実家が被災しました。当時は会社に所属していて、いずれフリーランスになることは決めていたのですが、その時の様々な状況から、独立するのは難しいかもしれないということも考えました。それでも「自分は写真をやっていくんだ」と覚悟ができた時に、光が差してきたような気がしたんです。その時期に撮り始めたのが『Hello Bright』で、この写真はその中の象徴的な一枚です。そういう意味で、自分のなかではターニングポイント的な写真です。

――作品作りのテーマのようなものはありますか?
もちろん作品には毎回テーマがあります。ただそれは、最初から決まっていて撮ることもありますし、逆に日常的に写真を撮っている中で、あとから見えてくるということもよくあります。テーマというわけではないですが、写真の魅力は「想像の幅がある」ことだと思っていて、それは常に意識しているところではあります。

Hello Bright

「ちゃんと見ないで撮る」

――4月に開催された個展『There is』について教えてください。
『There is』は、結果的にかなり実験的な企画になりました。自分の中に「この気持ちを写真にしたい」というものがあって撮り始めた作品で、その気持ちが揺さぶられるものを撮っていたのですが、そう感じた瞬間からシャッターを切るまでの時間が長ければ長いほど、その景色に対する感情が自分の中で脚色されていくのを感じました。その感覚が不誠実に思えて、それをなくすために「ちゃんと見ないで撮る」ということをやりました。また、展示も「ちゃんと見なかった」自分の視線をどうやったら表現できるのか色々と模索しました。作品に使ったのは、包装紙などに使われる薄い光沢のある紙で、プリントした後に一度クシャクシャに丸めてシワをつけて、見にくくなるようにしました。また、人が写真の前を通るとその風でゆらゆらと動くように展示して、その動きと紙の光沢で生まれる反射で、撮影した時の定まらない視点を表現しました。スポットライトもまばらにして、その効果を助長するようにしました。

――今回の企画に対する意気込みを教えてください。
被写体である芽々木さんの人形にとって、それが必然である写真を撮りたいです。その上で、自分が写真の魅力だと感じている「想像の幅」がある作品にできたらと思っています。

単独インタビュー:芽々木

少女人形で、心の葛藤を表現したい

――自己紹介をお願いします。
人形作家の「芽々木」と申します。大学時代に人形をつくり始めました。卒業後はWeb制作会社にデザイナーとして就職したのですが、やはり人形作家として生活したいと考え、勤め先を退職して、本格的に人形づくりに取り組み始めました。作家名には、作家としての成長と成功に向けた願いを込めて「芽々木(めめぎ)」としています。字画にもこだわって、一番良い漢字の組み合わせを選びました。今年になって福島県で開催された公募展「全国創作人形コンクール」で、特別大賞と県知事賞をいただきました。

――受賞作品のテーマや制作意図を教えてください。
『孤独』という作品です。今作には、「自分の造形力を確かめたい」というテーマがありました。そのため、肌の色など余分なものは全部はぎ取って、服やテディベアも含め、一切を粘土でつくっています。「造形一発勝負」をスローガンに細部にまでこだわりました。それに加えて、「心の葛藤を表現したい」という想いも込めています。

人形は美術品ではなく「愛玩具」

――作品制作は、タイトルからではなくモチーフなどから始められるんですか?
そうですね。ふわっと「猫耳の女の子がつくりたい」という感じから始まったりとか、落書きから設計図に落とし込んでいったりすることもあります。個人的には人形は美術品ではなく「愛玩具」だと考えていて、タイトルやテーマはなくても良いかなと思います。自分に肩書をつけるなら、アーティストというよりも、フィギュアの造形作家に近いかもしれないです。

――普段、作品の着想を得るためにしていることはありますか?
画像や情報など、少しでも気に入ったものがあればメモを取るようにしています。人間も含めて動物モチーフの作品を多くつくっているので、それにまつわる素材を収集しがちですね。でも、ふとしたときに動物とはまったく違ったものからインスピレーションが湧いてくることもあるので、なるべく視野を広く持とうと意識しています。

――今回の企画に対する意気込みを教えてください。
今回初めてほかの作家さんとのコラボをするのでとても楽しみです。私の人形たちが持つ、言葉では表せない内面的なテーマや、表情、感情をどのように風に引き出していただけるのか今からとてもわくわくしています。少しでも完成度の高い、魂が宿るような人形をつくります。

企画会議にて

――6月某日、仙台にて企画会議の場が設けられました。

人間にはない「人形のはかない魅力」

嵯峨:芽々木さんが「球体関節人形に興味を持たれたきっかけ」はなんですか?
芽々木:代表的な球体関節人形作家である天野可淡(あまの・かたん)という方の写真集を見て衝撃を受けたのがきっかけです。その迫力に圧倒されました。
嵯峨:天野さんの人形のどういったところに惹かれたんですか?
芽々木:美しいの一言に尽きてしまうような、人間にはない、はかない魅力です。
嵯峨:人形づくりのノウハウはどのようにして学ばれたんですか?
芽々木:私は書籍とホームページからです。
嵯峨:じゃあほぼ独学で。
芽々木:そうですね。初めて人形をつくったのは大学生のときです。人形教室に通ったこともあったのですが、自分が望んでいた技法や表現手法はあまり手に入れることができませんでした。結局、自分が表現したい造形を実現するのに正しいやり方はないので、今も自分なりの最適解を探しています。

写真を撮り始めたのは大学浪人中

芽々木:嵯峨さんはいつ写真を始められたんですか?
嵯峨:僕が写真を撮り始めたのは、大学受験で1年浪人していた時期です。高校生の頃から、いわゆるクラシックカメラの機械としての形がすごくかっこいいと感じていて、漠然とですがずっと欲しいと思っていました。
芽々木:最初に買ったカメラは何だったんですか?
嵯峨:最初に買った本格的なカメラは、PentaxのSPという、フルマニュアルの一眼レフカメラです。浪人中に、仙台の中古カメラ屋で買いました。石巻には中古カメラ屋なんか無いので、値段も「高いんだろうな」くらいの感覚しかなかったのですが、仙台の街をぶらぶらしていたら、何件か中古カメラ屋を見つけて自分でも買えるカメラがあることがわかって、それでお年玉をつぎ込んで買いました。
芽々木:仕事におけるカメラの技術は、就職してから身に付けたんですか?
嵯峨:そうですね、大学時代も写真部に所属してずっと作品はつくっていたんですが、仕事としての技術は、社会人になってから身に付けました。

本格的な企画会議へ

嵯峨:そろそろ、実際の作品づくりについて話しましょうか。僕は、芽々木さんのやりたいテーマがあれば、話を聞かせてもらって、それに何かプラスできるような写真が撮れればと思っていました。
例えば、撮り方については、スタジオでライティングを駆使して撮るとか、作品のイメージをより表現できるロケーションで撮るとか、いくつか方法が思い浮かびます。芽々木さんはどう考えてらっしゃいましたか?
芽々木:私は、どちらかといえばロケーションが楽しそうだなと思います。自分の人形の写真はいつも室内撮影ばかりだったので。
嵯峨:良いと思います。僕はいろいろなことが想像できるような写真を撮りたいと考えているので、そういう意味でもロケーションで世界観を表現するのは良さそうですね。

人形選び、開始

嵯峨:今回芽々木さんは撮って欲しい作品ってありますか?
芽々木:今までつくったものでは、『孤独』や『循環』などでしょうか?
嵯峨:僕が見させていただいた中では、『孤独』が一番好きでした。
芽々木:『孤独』はこの中で一番新しい作品なので、現時点で技術面でも表現面でも一番うまいです(笑)。
嵯峨:そうなんですね。造形的にすごく美しいなと感じました。無駄なものを省いてつくられているという部分もすごく伝わります。ただ……表現として完成されているように思うので、これを撮ろうと思うと、ここからどうしようかなと迷う部分もあります。
芽々木:それでいくと、『羊の少女』はどうでしょう?
嵯峨:そうですね……。決めかねます(笑)。もしかしたら、被写体自体よりも、写真のイメージから考えたほうがいいのかもしれない。ミニチュア模型みたいなイメージとか、もしくは完全に生き物的に扱っちゃうとか……。加えて、個人的には一体くらいは新しい人形もあったほうが良いと思います。

循環 / 羊の少女

被写体は最新作品に決定

嵯峨:これから作る予定の人形はどのようなものですか?
芽々木:今は赤とか青とかテーマカラーを決めて何体か人形を作ろうかなと考えています。今後販売用に量産することも考えているので、そのノウハウを溜めたいという狙いもあって。『羊の少女』もそうですが半獣という設定でつくっています。
嵯峨:たしかに、動物の顔をしていますよね。半獣にされている理由は何かあるんですか?
芽々木:あんまり人間が好きじゃなくて(笑)
嵯峨:なるほど(笑)。人間よりも動物が好きなんですか?
芽々木:そうですね。人間の顔はのっぺりしているので。私は、毛並みなど立体的な造形を表現するのが好きなんです。
嵯峨:いくつか作品を見させていただいたんですが、その中で芽々木さんの色が一番出ている作品はどれになるんでしょうか?
芽々木:それでいうと、今つくっている半獣の人形ですかね。複数体いるので、被写体としてもバリエーションを出せると思います。
嵯峨:そういうことなら、その人形の写真を撮りましょう。差し支えなければ、後日お話を聞かせてもらいながら、制作過程を拝見したいと思ったんですが、いかがでしょうか――?

TRUNKにて制作工程を見せ合う

――企画会議から2週間後、嵯峨さんが普段オフィスとして使われている仙台市若林区卸町のシェアオフィス、TRUNK(トランク)にお邪魔しました。この場所で、芽々木さんの制作風景を見ながら作品のコンセプトやイメージをより確かなものにしていきます。それに合わせて、嵯峨さんが普段仕事や作品制作をされているオフィスも見せていただきました。

TRUNK|CREATIVE OFFICE SHARING(トランク クリエイティブ オフィス シェアリング)
宮城県仙台市若林区 卸町2-15-2 5F
交通:仙台市地下鉄東西線「卸町駅」北1出入口(卸町口)より徒歩約7分
URL:http://www.trunk-cos.com
TEL:022-237-7232
MAIL:info@trunk-cos.com

TRUNK|CREATIVE OFFICE SHARINGは、仙台市若林区卸町に位置するクリエイターのためのシェアオフィス。2010年、「卸町からクリエイティブ・テクノロジー・アートのコラボレーションにより新しいビジネスモデル・ライフスタイルを生み出す」をテーマにオープンしました。会員専用ブース、会員相互のコラボレーションを可能にする共有スペースがあります。

嵯峨倫寛の仕事場

自由な制作環境

芽々木:ステキですね。まさにアトリエって感じがします。
嵯峨:元々ここはビジネスホテルで、その各部屋をリノベーションしてオフィスとして貸し出しているんです。個人で部屋を改造するのもOKです。自由な環境で、仕事も、作品づくりも、好き勝手にやっています。
芽々木:普段は何時ごろからこちらにいらっしゃるんですか?
嵯峨:昼間は撮影で出ていることが多いので、ここでの作業は大概夜ですね。
芽々木:どのようなクライアントさんとお仕事をされているんでしょう?
嵯峨:広告代理店さんや、出版社さんが多いです。また、「とうほくあきんどでざいん塾」というTRUNKを活動拠点とする団体さんから仕事をいただくこともあります。現在も、この団体が発行する『とうほく あきんど でざいん 2017夏』というフリーペーパー制作に携わっています。
芽々木:この仕事のおもしろさって、どのようなところにありますか?。
嵯峨:1人でなく、チームでものをつくるところです。自分だけで完結する仕事ではないので、撮影後に携わるデザイナーやディレクターが作業を進めやすいよう配慮することを心掛けています

レタッチ作業

嵯峨:芽々木さんは、制作環境ってどうされていますか?
芽々木:私は、主に自宅で制作しています。汚れちゃうのが前提なので、部屋全体にブルーシートを張って……。エアーコンプレッサー(空気で塗料を吹きつける機材)などサイズの大きい機材が多いので、結構場所がとられますね。
嵯峨:なるほど。
芽々木:嵯峨さんは、作品制作、例えばレタッチするときにはどういう点にこだわられているんですか?
嵯峨:仕事のほうでは、基本的にはクライアントの要望をいかに汲み取るかを心がけています。「どのような色味が良いのか」とか「ハイキーがいいのかローキーがいいのか」など事前にヒアリングして、レタッチで複雑なことをしなくてすむように撮影段階でできる限り追い込んでいます。
芽々木:作品の場合はどうですか?
嵯峨:作品にもよるのですが、基本的にトリミングはしません。「自分の目で見たもの」ということを意識しているからです。レタッチも撮影した時のイメージを構築する方向なので、奇抜なことはしないです。だからと言って、色々と手を加えた作品に対して、否定的なわけではありません。どういったやり方で制作するべきかは、作品ごとに必然性があると思っていますので。

芽々木の制作スタイル

――嵯峨さんのオフィスからTRUNKの共有スペースに場所を移しました。ここからは、芽々木さんが作品にこめたこだわりを伺いつつ、作品のイメージを深めていきます。今回、芽々木さんには制作途中の6体の人形のうち、3体をお持ちいただきました。

毛細血管で透明感を演出する

嵯峨:だいたい一体の制作にかかる期間はどのくらいなんですか?
芽々木:完璧に造形をつめるまでが1カ月で、下地づくりが1日です。そこから、油彩を施して、はまれば4日くらいで済みます。今回は迷っちゃったので1週間くらいかかりました。その後は型を取ってそれを複製していくので、少し時間は短縮できます。
嵯峨:塗装で特に迷う部分や、こだわっている部分はありますか?
芽々木:こだわったのは、わざとムラ感をだすことですね。均等に色を塗ると単調でつまらない印象になってしまうので、第1段階であえて青とか緑をまだらに塗っているんです。そこから白で色分けして、最後にシャドウや赤みを、追加で塗って仕上げています。透明感を演出することにもこだわりました。そのために、毛細血管をうっすら描いています。
嵯峨:色白の人が透けているイメージってことですよね。
芽々木:そうですね。ここから手足をつけて、制服を着せてあげたらほぼ完成です。

長い目で人形を可愛がってもらいたい

嵯峨:頭はどうやって固定しているんですか?
芽々木:頭は、なかにフックみたいな金具をつけているので、そこに紐をかけて引っ張ることで固定しています。髪についてはボンドで貼る人とウィッグをつける人がいるんですが、私はウィッグ派ですね。
嵯峨:それには何か理由があるんですか?
芽々木:私がウィッグにこだわるのは、長い目で人形を可愛がってもらいたいからです。髪をボンドで貼っちゃうと10年も持たないんですよ。ウィッグだとそれよりも長持ちするし、髪型を変えることもできます。長い間飽きずに遊んでもらいたいという想いもあります。
嵯峨:なるほど。造形でこだわっている部分はどこですか?
芽々木:胴体部分ですかね。あばらとか、鎖骨とか、背中のラインといった、固さと柔らかさ、なめらかさが混ざり合った胴体の作り込みが好きなんです。

人形の表情に宿る「背景」

芽々木:嵯峨さんは、実際に人形をご覧になってどのような印象を持たれましたか?
嵯峨:そうですね。制作途中のものはまだ何ともいえない部分もありますが、過去の作品を見た印象も含めると、暗いというか、影のある印象を持ちました。決して悪い意味ではなく。
芽々木:こんなに明るくて可愛らしいのにな(笑)。今つくっている作品に関しては、人の手に渡ることを想定しているので、極力かわいい感じを出したいと思っているんですけどね。
嵯峨:決して暗い表情をしているわけではないんだけど……やはり印象としては暗いんですよね。ちょっと退廃的な雰囲気を感じます。
芽々木:私、つくる人形は、大体「誰もが持つ心の傷とか影」を意識してつくっているんですよね。それが原因かもしれません。
嵯峨:……心の傷、どういう心の傷ですか?
芽々木:人間関係の葛藤とか、思い通りにいかない自分への憤りだったり。表情には生きてきた課程が表れると思うんですが、ただのうのうと楽して暮らしてきた人生を描いてもつまらないじゃないですか。人によって見え方は違って良いと思うのですが、人形の「背景」を表現したいと思っています。

制服と「曖昧さ」

嵯峨:「人によっての見え方」ということを踏まえると、今回はあまりストーリー的なものは固定したくないですよね?
芽々木:はい。ストーリーは見る人の判断にゆだねたいです。
嵯峨:でしたら、僕が完成した状態の人形を見て写真の方向性を提案しても良いでしょうか?
芽々木:ぜひお願いします。私がつくったものをただ撮っていただくだけではつまらないと思うので。
嵯峨:現時点だと、一体一体を個別に撮りたいと思いました。
芽々木:うれしいです、ぜひ。塗装が終わったものから制服を着せて写真をお送りしますので参考にしてください。
嵯峨:今回人形に制服を着せる理由は何かありますか?
芽々木:私が、制服を「思春期の象徴」だと考えているからですね。私は、制服に若者が持つ弱さや儚さが混然となったような印象を覚えるんです。ほかにも、人形と人間の間だったり、2次元と3次元の間にいるような世界観が制服からは感じられる気がします。
嵯峨:大人と子どもの間とかもそうですか?
芽々木:そうです。人形が半獣なのも、そういった思春期の曖昧さを表現しているからです。大人でも子どもでもなく、自分の意思も確立できていないとか。そこに私は強く魅力を感じますね。極端にいえば「制服を着ていない女子高生に意味などない」と思うくらいに。あえて今回の作品にテーマをつけるなら、それなのかなと思っていました。
嵯峨:「制服を着ていない女子高生に意味などない」ってかなり良いキーワードですね。例えば記号論的な分野で、制服が象徴するものについて研究している人とかいるんじゃないでしょうか。それが作品づくりの切り口になるかもしれない。ちょっと調べてみようと思います。

「制服」「心の傷」「思春期の象徴」「曖昧さ」など、興味深いキーワードがいくつも飛び出しました。いったい、お二人のコラボレーションにより、どのような作品が完成するのでしょうか。
その答えは、次回「作品制作」で明らかになります。

第2回につづく。

    UPDATE:
    クリエイターコラボレーション
    嵯峨倫寛×芽々木

    嵯峨倫寛×芽々木 Michihiro Saga × Memegi

    嵯峨倫寛(さが・みちひろ)
    1980年宮城県石巻市生まれ。東北学院大学工学部機械工学科卒。大学卒業後、(株)491アヴァンにカメラマンとして勤務。2013年よりフリーランス。広告媒体での撮影をメインにさまざまなジャンルで幅広く活動している。作品制作にも意欲的に取り組み、個展・グループ展を多数開催。直近では2017年4月に個展『There is』を「ギャラリーチフリグリ」にて開催。

    芽々木(めめぎ)
    宮城県仙台市生まれ。創造学園大学グラフィックデザイン学科卒業。2年ほどWeb制作会社に勤め、退社後、人形制作活動を行う。「ドールアート展2017 in うつくしま 8回全国創作人形コンクール」において特別大賞・福島県知事賞を受賞。2017年11月に東京ビッグサイトで行われる「デザインフェスタ vol.46」に参加予定。